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今 新聞などでも大きく取り上げられている話題の映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を見に行って来ました。 お話はアメリカのギタリスト ライ・クーダーが、キューバのジジ・ババ(敬愛を込めてそう呼ばせて頂きます)・ミュージシャンを集めて97年に作った同名CDの録音風景と、メインキャストのジジ・ババ達とのインタビューと、アムステルダムとカーネギーホールでのコンサート風景とを、淡々とドキュメンタリータッチでつなげているだけなのですが…。 良いのですよ、これが。 「ユルユル」です。 それにしてもこの映画で見る限り、キューバの経済状況はかなり厳しいようですね。「貧しい国」の「豊かな音楽」という事なのでしょうか。 クライマックスとなっているカーネギーホール・コンサートの為に、ニューヨークにやって来たジジ・ババ達が「きれいな街だナ」「なんて高いビルだ…」と呆然と呟く姿や、カーネギーのステージでキューバ国旗を大きく広げる姿を見ていると、アメリカの「キューバよ、もういい加減にやせ我慢はよせ!」とか、キューバの「いやいや、まだまだ頑張るぞ!」とかの両方の立場に気を遣いながら、映画を作っているような気がしました。(ハハハ、これも良く分かんない話ですけどね) しかし、この映画を見ていると、何でも良いから一つの事を続けていれば、何か良い事起こるかも知れない、ウーン、オジサンも頑張ろうって気になりますよ。私だったら?、90才で子供は作れなくても、72才でベースは弾いていられるんじゃないかな、とかね。何で72才かっていうのも良く分からないけれど、あと二回りの24年位なら何とかいけそうな気が…。我が心の師レイ・ブラウンだって今 73才で現役バリバリですし。でも、マア、ぼんやりとですけど、そんな事まで考えてしまう映画でした。 ところで、このCD「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」をきっかけに、ジジ・ババ達は売れたみたいですね。最後のカーネギーでの衣装なんて、みんなおしゃれな服でキマッテいるんですよ。インタビュー場面でみんな忘れられた存在だったというのを見ているだけに、音楽続けててよかったね、幸せになったんだね、アア良かった、良かった、と思って涙ジンワリでした。 大声で笑うところもないし、ハラハラドキドキするところも全くありませんが、満ち足りた気持ちで映画館を出てくる事ができますよ。映画の中のゆったりとしたリズムが頭の中で繰り返されていて、歩くテンポも回りの人と違ってしまったようでした。 是非、皆さんもブエナ・ビスタ(良い眺めという意味だそうです)体験を。心の芯から暖まりますよ。 「寒の街 一人流れに 遅れつつ」 以上 マンデイの長島でした。 発行責任者 : 長島 輝雄
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