【SwingJournal】2004年2月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
<HOT NEWS>J-JAZZストレート(P.113) |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.117 2003年10月 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「最期の珍盤を求めて」 小林正家さん、長島輝雄さん、行田よしおさんと語る
岡村:僕は、ビッグバンドが大好きなんで、いろいろ迫ってみたいと思います。僕はポリドール・レコードという会社でジャズ担当していたころ、小林さんは経理部におられて、野球部のマネージャーをしてましたから、僕も野球部員でお世話になりました。20年前、マンデイのデビューアルバム『ブルー&センチメンタル』=1=をアナログで作られたんですが、まさかこんなにすごいビッグバンドになるとは思わなかったね。10年前に2作目のC
Dを出して、この秋にまたCDが出るそうですね。
岡村:30周年を記念するC DがマンデイナイトのMでうずめた曲を作るということで、どんな曲が並ぶのか楽しみにしています。行田さんとマンデイの出会いは・・・。
行田:いい仲間というか、ぐちゃぐちゃ言わなくとも分かり合えるような人たちの集合体だったね。初めてのリサイタルは昭和51年の3月だったけど、お客さんはバンドメンバーの近親者きりいなかったけど。最近はお客さんの顔ぶれがすごい。評論家やプロのジャズ
関係者も多くなった。
岡村:長島さんのジャズの聴き初めは いつ頃で誰のレコードでしたか?
岡村:マンデイの司会に行田さんがピッタンコだなと僕が思うのは、マンデイの人たちって真面目だから、どうしても緊張気味になるのね。客席で2時間ステージ観てると、ちょっときつくなる時があるんです。そこへ行田さんが出てきて、ちょろっと一言二言喋ると気分がほぐれるわけ、すると次の曲に別な気持ちで聴くことに入れるわけ、コンサートを生かすも殺すも司会にかかっている部分って大きいと思う。
岡村:外人との会話も日本式発音でやってましたよ。
岡村:小林さん、ビッグバンドの役割分担を教えてくれない。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.112 2002年7月 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Mondaynight Jazz Orchestra 結成28年を迎えた名門社会人ビッグバンドの歴史 [小林正家] Kobayashi Masaya それは長島茂雄現役引退の年、昭和四十九年六月の事だった。思い出深い街、お茶ノ水の喫茶店「田園」に発起人(中央・明治・立教のOB)があつまり、卒業して社会人になっても「Swing
Jazz」を楽しみたいとの思いから我が「MJO」が誕生した。 (こばやし・まさや)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.112 2002年7月 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() アレンジ、演奏すべてよし The Clayton=Hamilton Jazz Orchestra (アレンジャー)John Clayton ビッグバンドの優劣は、演奏技術もさることながら、アレンジの良し、悪しでほぼ決まってしまうことが多い。その点、このビッグバンドは、リーダーであるジョン・クレイトンによるアレンジのすばらしさに負うところが大きい。勿論、ジェフ・ハミルトン(dr)をはじめとして、往年のベイシー楽団で活躍したスヌーキー・ヤング(tp)などビッグバンドの壺を心得たメンバーの演奏は御機嫌スイング感をもたらしてくれる。特にジェフ・ハミルトン、現存するビッグバンド・ドラマーの中でもバンドを気持ちよくスイングさせることに関しては「キング」というべき存在だ。特に「Easy Money」は、聴いている方が踊りたくなるぐらいご機嫌にスイングしている。また彼のモダンなドラム・ソロがフィーチャーされているハードバップな曲「Little Old Lady」からも、このバンドの実力は充分にうかがえる。しかし、このバンドはジェフがいつも僕にくれるメッセージ「Keep Swingin'」の言葉通り、ベイシー楽団に代表される伝統的なスイング感を基調とした音作りが本質。ビッグバンドの豪快さやハーモニーの美しさを充分備えた魅力あるバンドなのだ。 (平野嘉昭:Drummer, Mondaynight Jazz Orchestra)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Monument -- Our Favorite Songs Monday Night Jazz Orchestra (DCI) by Jack Bowers Let's face it, the U.S. patent on Jazz, big-band or otherwise, has run its course. Nowadays, ensembles from all over the world are not only the equal of ours, they are in some cases superior. I've recently heard a number of outstanding bands from Europe and at least three from far-away Japan including the enormously talented Monday Night Orchestra, which has as much to recommend it as any big band I've chanced upon lately except in the area of memorable soloists. On Monument, recorded in December '93, the orchestra opens with "Swingin' Night," written by Shinji Okano (who must be one of Sammy Nestico's most ardent admirers). It sounds almost more Basie-like than Basie himself, right down to the spare Basie-style piano intro and the walking Freddie Green-inspired rhythm guitar, as do the band's scrupulous treatments of Frank Foster's "Shiny Stockings" and Basie's own "One O'Clock Jump." In a similar vein are two numbers popularized by Harry James, "Trumpet Blues" and "You Made Me Love You" (with an unidentified trumpeter setting forth an admirable impression of James on the former). The orchestra's muscular version of Tom Kubis's definitive arrangement of "When You're Smiling" is the most impressive I've heard since the Kubis band first performed it on the album Slightly Off the Ground. Among the soloists (all of whom are unnamed, at least in English), the tenor saxophonist on Henry Mancini/Johnny Mercer's "Days of Wine and Roses" and guitarist on Victor Young/Ned Washington's "Stella by Starlight" easily win the highest marks. The band's female vocalist (also anonymous) is heard on "Hallelujah, I Love Him So," "Just Squeeze Me" and "Am I Blue." She's not bad, although it's clear that English isn't her basic means of communication.The orchestra also offers admirable readings of Horace Silver's "Sister Sadie," Dizzy Gillespie's "Night in Tunisia" and the Burke/Van Heusen standard "Moonlight Becomes You." Recording quality is excellent as is the playing time of 68:32. Some of the Monument Orchestra's favorite songs may be yours as well (several of them are on my short list), and you'll seldom hear them played any more persuasively than this. Track listing: Swingin' Night; When You're Smiling; Moonlight Becomes You; Shiny Stockings; Hallelujah, I Love Him So; Sister Sadie; You Made Me Love You; Just Squeeze Me; Trumpet Blues; The Days of Wine and Roses; Stella by Starlight; Am I Blue; A Night in Tunisia; One O'Clock Jump. (68:32). Personnel: M. Takahashi, H. Fujiwara, T. Hatori, N. Teruki, trumpet; T. Fukuzawa, T. Noguchi, H. Kawamatsu, M. Kobayashi, K. Aihara, trombone; M. Sasaki, H. Iseki, S. Suzuki, S. Murase, H. Takahashi, reeds; Y. Kimura, piano; F. Aoki, guitar; T. Nagashima, bass; Y. Hirano, drums; H. Yamamota, vocals. Contact: Fumitaka Aoki, e-mail admin@mondaynight.jp
www.allaboutjazz.com Review -> Big Band -> June |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Mondaynighta Jazz Orchestra 学生時代、各大学の音楽サークルに所属し多くの時間をビッグバンドジャズの中で過ごした小林等発起人数名が、「このまま卒業して音楽から遠ざかるより社会人としてのバンドを結成して、ビッグバンドジャズとじっくり付き合っていこう」と学生時代の仲間達に呼びかけてメンバーを集め、当バンドが設立された。初代コンサートマスターの休日が月曜日であり又他のメンバーも集まりやすいことで毎週"月曜日の夜"練習するようになりこの名称となった。 http://mondaynight.jp/monday/
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Mondaynighta Jazz Orchestra ライブ情報を始めCDやボランティア活動の紹介。世界と日本のジャズ関連サイトとのリンク集あり♪ 1974年結成の社会人ジャズオーケストラ
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
インターネット・ホームページ441一覧 下記再掲
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日経産業新聞【新規開設ホームページ】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マンデイナイト・ジャズ・オーケストラ http://www.wellmet.or.jp/~monday/ ジャズCDやライブ情報、プロフィール、ジャズリンク集など
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
カテゴリ:ボランティア Mondaynight Jazz Orchestra★★ Access to http://www.wellmet.or.jp/~monday/ 1974年6月に結成されて以来毎年の定期コンサートを始めとするライブ活動の他、 精薄者施設やハンセン病患者療養所でのボランティア演奏などの活動を行っている社会人BIG BAND ◆ぶつぶつコメント ボランティア活動を始め活動の様子がわかるホームページ。 ただ、写真ベースなのが残念。 私も以前マンデイナイト・ジャズ・オーケストラの演奏を聴いたことがあるが、すばらしい。 せっかくだから演奏の一部を聞いてみたい。 ともかく精薄者施設やハンセン病患者療養所など とかく閉鎖的になりがちな場所でボランティア演奏することは入所者にとって大きな支えとなるはずだ。 今後も期待したい。(hiroaki)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【スイングジャーナル】1994年8月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CD MONUMENT
ディスクレビュー モニュメント/マンデイナイト・ジャズ・オーケストラ 最近、村田陽一編曲指揮のマンデイナイト・オケのギル・エバンス流サウンドが人気上昇中だが、 これは20年前から高い評価を得ている社会人バンドの雄マンデイナイト・ジャズ・ オケの2作目であるから、誤りなきよう。 何しろベイシーをやらせたらプロも適わぬ位の特化したレパートリーで、アンサンブル、ソロ、リズムともアマ中ズバ抜けた実力。 @岡田のオリジナルに聴く ベイシー調のリラックスとペット・ソロのすばらしさにまず脱帽。 ハリージェームスのヒット曲や シルバーのEに加え、ボーカル3曲とバラエティーにも富み、 とにかく聴いて断然楽しい。 本当にプロに聴かせたい。 〈瀬川 昌久〉
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.82 1994年6月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CD MONUMENT
ディスクレビュー マンデイナイト・ジャズ・オーケストラ 20周年記念CD 今年六月で結成以来二十周年を迎えた同オーケストラが記念のCDを発表した。 『モニュメント』(副題はOur Favorite Songs)にはオリジナル曲の 「スインギン・ナイト」やオリジナル・アレンジ曲の 「Sister Sadie」等が収録されている。 カウント・ベイシーのスイング感を徹底的に追求して以来、プロミュージシャンをも凌ぐその実力は賞賛に値する。 本作は、アンプレスを基本とするリズム隊と、メンバー全員がソロをとるほかに山本初枝の乗りの良い元気な歌唱もあり、 マンデイナイト・サウンドの魅力をたっぷり堪能できる。 プロの人にも聴いていただきたいCDである。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズライフ】1994年6月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CD MONUMENT
ディスクレビュー マンデイナイト・ジャズ・オーケストラ 20周年記念CD モニュメント〜アワ・フェバリット・ソングス アマチュアながら長くビッグバンドとしての活動を続けている"M・J・O"がその結成20周年を記念してこのCDを制作した。 僕自身も、かつてサラリーマン時代に同好の士を集めてベイシー・バンドをやろうと「クインビー」や「ハヴ・ア・ナイス・デイ」など 練習したことがあるが、結局転勤やら何やらで短期間で終わった。 続けるということは並大抵のことではない。 好きだからこそ、なのだろうが、このCDを聴いていると本当に嬉しくなってくる。 硬さの見られる曲もないではないが、思わず手を叩きたくなる瞬間も数多い。 全国の同好の士に聴いてもらえると良いのだが。〈内藤 遊人〉
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.77 1993年4月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コンサート・レビュー マンデイ・ナイト・オーケストラ・コンサート 第19回のコンサートがゲストにトランペッターのエリック宮城(みやしろ)を迎えて行われた。 今回の聴き所は『ワイルド・アンド・マイルド』と銘打ちトランペットにスポットを当てた 第2部でのトランペット・フィーチュア・シーンである。 tpセクションによる「トランペット・ブルース」の熱演に続き、宮城の強力なハイノートが楽しめた「ロッキーのテーマ」が印象的。 社会人ビッグバンドとしては本年で結成20周年の歴史を持つ。 同オーケストラは、ベイシー・スタイルの編成で新人が二人加わったがそのサウンドは変化していない。 村瀬彰吾(ts)、小林正家(tb)、平野嘉昭(ds)等のベテラン組がサウンドをガッチリまとめている。 司会の行田よしおの、いつもの行田節の進行で第一部から緊張感がほぐれアットホームな雰囲気の中で聴く ビッグバンド・サウンドは実に良い。 マンデイをうしろから支えている、トレーナーの新井英治(tb)も加わって演奏を盛り上げ、 また山本初枝(vo)の魅力的な歌も花を添えた。 20周年の特別企画が楽しみである。 (92年11月14日/新橋ヤクルトホール/全17曲演奏)〈須藤〉
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ビッグバンド完全マニュアル】ジャズライフ別冊1992年 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Big Band Data Bank Mondaynight Jazz Orchestra
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ・ワールド紙】1992年1月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マンディナイト・ジャズオーケスト18回目のコンサート l1月30日(土)新橋のヤクルト・ホールでアマバンドの中でも最も秀れた マンデイナイト・オーケストラの第18回目のコンサー卜が開かれた。 ご存知の無い方もあると思うので招介すると、学生時代にサークルでビッグバントに参加していた有志が 「社会人になってもピッグパントと付き合いたい…」の一念で集められたオーケストラで、通常昼間は企業に勤め月曜の夜、 集まって練習をしているので名前もマンデイナイトと名付けられている。 そして年一回その年の成果をコンサートで聴かせているユニークなグループとしてプロも注目している。 その折々ゲストを迎えての演奏を楽しませてくれているが、今回は前東京ユニオンの高橋達也(ts)を迎えて華やかに行なわれた。 このバンドカラーはカウント・ペイシーを迫求しているが、今回はバラエティをもたせてスイングピッグバンドメドレーや ウオルト・ディズニー・ヒットメドレー、などが新たに用意され高橋達也のソロパート3曲をそえてバラエティに豊んだ構成で 会場の聴衆を喜ばせてくれた。 実にシャープなダイナミックなサウンドは、アマチュアとは思えない堂々たる迫力でプロ顔負けのパフーを発揮していた。 会場には油井正一氏その他の評論家も顔をみせるなどこのバンドの良さを物語っているようであった。 司会は行田よしをで軽いジョ一クと進行を受けもちファミリーな暖かい雰囲気につつまれてコンサートが終了した。 筆者は毎年このコンサートを聴いているが、一般のジャズコンサートで味わえぬ感銘をうけるのはオーケストラ全員か ジャズを愛着をもって演奏出来るアマ精神が100%発揮されているからであろう。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ・ワールド紙】1992年1月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マンディナイト・ジャズオーケスト18回目のコンサート l1月30日(土)新橋のヤクルト・ホールでアマバンドの中でも最も秀れた マンデイナイト・オーケストラの第18回目のコンサー卜が開かれた。 ご存知の無い方もあると思うので招介すると、学生時代にサークルでビッグバントに参加していた有志が 「社会人になってもピッグパントと付き合いたい…」の一念で集められたオーケストラで、通常昼間は企業に勤め月曜の夜、 集まって練習をしているので名前もマンデイナイトと名付けられている。 そして年一回その年の成果をコンサートで聴かせているユニークなグループとしてプロも注目している。 その折々ゲストを迎えての演奏を楽しませてくれているが、今回は前東京ユニオンの高橋達也(ts)を迎えて華やかに行なわれた。 このバンドカラーはカウント・ペイシーを迫求しているが、今回はバラエティをもたせてスイングピッグバンドメドレーや ウオルト・ディズニー・ヒットメドレー、などが新たに用意され高橋達也のソロパート3曲をそえてバラエティに豊んだ構成で 会場の聴衆を喜ばせてくれた。 実にシャープなダイナミックなサウンドは、アマチュアとは思えない堂々たる迫力でプロ顔負けのパフーを発揮していた。 会場には油井正一氏その他の評論家も顔をみせるなどこのバンドの良さを物語っているようであった。 司会は行田よしをで軽いジョ一クと進行を受けもちファミリーな暖かい雰囲気につつまれてコンサートが終了した。 筆者は毎年このコンサートを聴いているが、一般のジャズコンサートで味わえぬ感銘をうけるのはオーケストラ全員か ジャズを愛着をもって演奏出来るアマ精神が100%発揮されているからであろう。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズ批評】No.67 1990年4月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特集[ジャズ・ビッグバンド]:論文掲載 COUNT BASIE SPECIAL 結成以来16年間もの長きにわたって、ベイシー・サウンドを追求してきた社会人ビッグバンドがある。 その名は「MONDAYNIGHT JAZZ ORCHESTRA」(東京)。 ベイシーを演ることの難しさ、楽しさを通して実感した"ベイシー音楽"のエッセンスを、 同バンド代表の小林正家さんに明かしていただいた。 【MONDAYとベイシーおじさん】バンドマスター小林正家 我々MONDAYNIGHT JAZZ ORCHESTRAは昭和49年6月に結成された社会人のビッグバンドです。 全員が社会人(内女性2名=p.vo)で平均年齢35歳と少しばかり 「おじさんバンド」に近づいていきていますが、毎週月曜日の練習(セオリスタジオ)を軸に東京を中心に演奏活動を行っています。 そんな我々とベイシーおじさんの付き合い(もちろんベイシー楽団のスコアを通じてのもの)は長く 結成当初から16年になろうとしています。 それというのも我がバンドの目標が「MONDAYらしいベイシー・サウンドの追求」ということであり、 かつメンバー全員がベイシーおじさんを大好きであるということだと思います。 皆それぞれ好きなミュージシャンがいますが、いったん楽器を手にして演奏するとなると、 やはりベイシー・サウンドに勝るものはないようです。 では、なぜ飽きもせずベイシー・サウンドを追っかけているのでしょうか? それは我々演奏する立場から考えると、譜面づらは比較的簡単であるが実際に演奏し、 いわゆる「あの独特なスイング感・ドライブ感」を表現するには、 我々アマチュアにとってかなり奥が深く時間のかかるサウンドであるがためだと思います。 またベイシー楽団のもつ豪快さと繊細さ及び力強いリズム感が最大の魅力であり、我々の永遠のアイドルでもあるからでしょう。 まさしく我がバンドのライフワークであります。 しかしながら、我々はベイシー楽団ではないので彼らとまったく同じように演奏することができないのは残念ながら事実だあります。 そこで、無理をして完全なベイシー・コピーを目指すのではなく、我々の感性・表現力を加味した MONDAYらしい音作りを目標としてみました。 つまり、ベイシー・サウンドの根底に流れる基本をメンバー全員が等しく理解をして 自分達の演奏に組み込んでいくことが大切であり、その積み重ねにより一つの「バンド・カラー」が確立できるのではと考えました。 このようなアプローチの結果としてベイシー・サウンドに対する大きな挫折感もなく今日まで楽しく付き合ってこれたのでしょう。 次に実際にベイシー・スコアを演奏する時の楽しさや難しさについてですが、我々の経験を基に振り返ってみました。 楽しさや楽しさの両横綱は何と言っても「リズム感」と「アンサンブル」でありましょう。 また難しさの両横綱もやはり「リズム感」と「アンサンブル」であります。 その昔「ALL AMERICAN RHYTHM SECTION」と言われたベイシーのすばらしいリズム・セクションが刻むビートは 今でも我々に心地よい喜びと安らぎを与えてくれる。 抽象的ではありますが、ベイシーのリズムは人間の活動のリズムととても合っているからなのでしょう。 幸いにして我がリズム・セクションは平均点以上のビートを出してくれるので安心して演奏できますが、 時としてセクション・ワークが乱れ不快なリズムになるともう曲は途中で止まってしまいます。 リズムをキープの要はやはりギターでありますが、この要職(刻みだけ)を努める人材不足が悩みです。 ここをカバーするのがベースになりますが、アップテンポの曲では体力との勝負と言われるくらいのがんばりが要求されます。 ベイシーおじさんのピアノもなかなかうまく表現できません。 音数が少なく間のとりかたが絶妙でしかもごきげんにスイングしている。 またイントロのピアノはその曲のイメージを象徴しているためかどうしてもコピーが多くなってしまい、 よけいにピアニスト泣かせでもある。 我がピアニストは苦肉の策として左手は膝の上において、かつ全体のアンサンブルをよく聴きながら演奏するよう試みているようです。 そしてビッグバンドで欠かせないのがパワフルで繊細なドラムであります。 この4リズムががっちり固まった時のビートは正直言ってゾクゾクし気分は最高ですが、なかなか難しいです。 続いてもう一人の横綱「アンサンブル」ですが、1930・40年代はヘッド・アレンジ的な曲が中心であったが、 それ以降ハーモニーを重視したアレンジが多くなり「アンサンブル」の醍醐味を味わうことができるようになりました。 そこで我々ホーン・セクションの登場ですが、総勢13名という大所帯がまとまるのにはかなりの時間が費やされます。 ベイシーのハーモニーはエリントンのそれと比較してそれほど難解でなく、注意深く演奏していれば ある程度納得いくサウンドは出せるのですが、フレーズの抑揚の表現を合わせるのに苦労します。 つまり各個人のアーティキュレーションを統一させることですが、我がコンマスが最もてこずっている問題です。 お手本のレコードを何回聴いて感じを掴んでもいます。 ところでベイシーのアンサンブルを聴くとホーン・セクションがリズムに比べて若干重い(遅れる)と感じられることがよくあります。 これはリード・ラッパが意識的に重く吹く場合は別として、本当は楽器の残響音によってそう聞こえているそうです。 今まではただ重く「のる」ことでベイシーらしさの一つの表現と解釈していましたが、この基本を理解することにより フレーズが引き締まり妙に遅くならず我がバンドのアンサンブルは数段向上したと感じています。 また音の強弱を極端につける手法も忘れることは出来ません。 我々アマチュアにとって小さな音でしっかり楽器を鳴らすことは非常に難しいことですが、ベイシー・スコアでは ここを避けて通ることはできず重要な部分だと思います。 このff(フォルテッシモ)とpp(ピアニッシモ)の使い分けができたときの感激はまた格別であります。 ホーン・セクションのアンサンブルは突きつめていくと、やはり13名の要であるリード・トランペットの力量とか裁量いかんに かかっていると思います。 他12名が基礎がためをし、その上にリード・トランペットが自由に気ままに吹きまくる・・・・・・ このアンサンブルこそ我々が求めているものなのです。 練習量が少ないので時間はかかりますが、達成できた時の喜びはまさにプレイヤー冥利につきるとともに満足感で胸が一杯に なるものなのです。 その上聴いている人に伝わるものがあれば最高です。 以上のような、「リズム感」と「アンサンブル」がうまく重なり合って初めてあのベイシー・サウンドが表現できるのではないでしょうか。 ベイシーおじさんが亡くなって丸五年以上経ちましたが、ベイシーに思い入れの深い我々の心の中ではずっと行き続けている ような気がします。 そして我々の目指す音楽の柱も永遠に変わることなく「MONDAYらしいベイシー・サウンドの追求」となるでしょう。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【スイングジャーナル】1990年2月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
全国JAZZネットワーク 《マンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラ》 学校は卒業しても、ジャズは卒業しない社会人達 全国いたるところにあるアマチュアのサークルを紹介していく好評連載。 第20回は, アマチュア・ビッグ・バンド界でも有数の実力を誇る「マンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラ」。 昨年は12月のリサイタルを訪れた。●吉村浩二 16回目のリサイタルを開催した「マンデイ・ナイト」 人は、その社会的ポジションに合わせて、いろいろなものとの付き合い方を変えていく。 たとえば学生の街だと、朝からずっとジャズのレコードばかり聴いているということもできる。 これはたまらないよね。 だけど、そういうことは学校を卒業して社会人になるとなかなかできない。 まあ、仕事が終わって夜お酒を飲みに行くモツ焼き屋のことなどを、朝からずっと考えていたりということはたまにはあるにしても。 でも、学校は卒業しても、ジャズは卒業したくないよね。 だから、みんな社会人になっても、その状況に合わせてジャズを楽しんでいるわけなのだけど。 今回うかがったマンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラは、学校は卒業してもジャズはずっと演奏していたい、 そういった人たちによる社会人のジャズ・オーケストラだ。 そのマンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラが、12月9日に銀座にあるヤマハ・ホールで、16回目のコンサートを開くというので、 なんだかうれしくなっておじゃましてみた。 楽しいメンバーとの語らいでバンドの性格を理解 午後4時にぼくがホールに着いた時には、ちょうどゲストのプロ・ミュージシャンの中川喜弘さん(tp), 新井英治さん(tb)を交えてリハーサルの真っ最中。 これが温かい音がして、とてもいい。 そのリハーサルが終わって本番までの時間に、メンバーにいろいろと話をしてもらったのだけど、 その話がリハーサルで聴いたバンドの音のように暖かい。 こういうのって、いいよね。 バンド・マスターの小林さん(tb)は、レギュラーの司会の行田よしおさんの代わりに司会を担当する白井京子さんとの打ち合わせで 忙しくて、話を聞けなかったのだけれど、野口さん(tb), 長島さん(b), 平野さん(ds), そして、高橋さん(tp)が、その分を十分にカバーして話をしてくれた。 特にNTTに勤める野口さんは、本当によくしゃべる。 その日は9日だから、トークの日ではなかったのだけれどなあ。 オーケストラができたのは、1974年の6月。 だから、15年以上も続いていることになる。 野口さんと長島さんは結成当時からのメンバーで、平野さんと高橋さんも、それに近い。 つき合っている年月でいえば、奥さんとのつき合いよりも、"マンデイ"とのつき合いのほうが長いという人もいるのだけど、 それは別に、ジャズのほうがつき合いやすいから、といったことではない、と思う。 よくはわからないのだけど。 こんなに長い間、バンドが続いている理由を聞いてみると、すかさず野口さんが答えてくれる 野口「うち(家庭のことではなくバンド)は、共和制をしいていますから。 各パートにパート・リーダーというのがいて、そういう人たちが月に一回くらいの感じで集まって、運営を話し合うんですよ。 その時に、どういう曲をやろうとかいうことも含めて、いろいろ話し合って決めます。 パート・リーダーは、そのパートの他のメンバーの意見も伝えるわけだし。 それに年末は忘年会、年の始めには総会があって、その総会でその年度の運営方針みたいなものを決めるんですよ」。 そうか、すごいなあと思っていると。 長島「聞いていると、すごいでしょう?でも、ただみんな集まって、飲んでいるだけなんですよ(笑)。 それにみんなそれぞれ他に趣味がありましてね。 たとえば、今ずっとしゃべっている野口は説教だとかといったように(笑)」。 それはそうだよね。 そのことしか楽しみがないと、しまいに思いつめてしまったりして、楽しいんだか、なんだか、よくわからなくなってしまうものね。 「マンデイ・ナイト」長続きの秘訣はやはり参加意識の高さにある そして、このバンドが長続きしている理由は、まだある。 それは、みんなが何かしら受け持ちのあることだ。 会社でもよくあるよね。"参加意識を高めよう"って。 ああいったことって、みんなで何をやろうという時には、とても大切なことだと思う。 野口「そう、うちは全員参加だから」。 こういうとても明るい人の存在も、バンドが長く続いていることの大きな理由だと、ぼくは信じる。 こんな人って好きだなあ。 平野さんの担当は、メンバーの紳士録などを作ったり、レクリエーションをしきったり、そういったことだ。 この紳士録には、現メンバー17人(OB・OGの数は約40名)に関する、ありとあるゆることが書いてあって、とてもおもしろい。 そのデータによると、平均在籍年数は8年で、既婚率は77%。 これはひょっとしたら、スイングジャーナルの平均的読者像ではないかとぼくは思う。 そして、平均体重や平均身長をパート別に割り出しているのだけど、トランペットの人たちは体重、身長とも一番大きい。 逆にリズム・セクションの人たちは、ちょっと小柄だ。 トランペットの人たちは、ステージで一番奥にいるから、ある程度大きくないと目立たないのかもしれない、 リズム・セクションの人たちは、縁の下で支えていづからかもしれない。 あまりあてにはならないのだけれど。 ゲストできている日本のトップ・スタジオ・ミュージシャンのひとり、新井英治さんのことについて聞くと、もちろん、 勝手にみんなを代表して野口さんが答えてくれる。 野口「うちのメンバーの中に、神保町の下倉楽器店に勤めている人がいて、店によくいらっしゃる新井さんと知り合いになったんですよ。 今、お願いして、月に1回バンドのクリニックをやってもらっているんです。 1年半くらいになりますかね」。 そこで、新井さんにお話を聞きに行くと。 新井「ソロになると話は別なんだけど、アンサンブルだと、プロ顔負けというところもあったりするものね。これはちょっとすごいよ」。 これは別に、メンバーの顔の凄さにはプロも負ける、そういったことではなくて、バンドの名前のように、 週1回月曜の夜の練習だけで、こんなに演奏できるというのは素晴らしい、そのように新井さんはおっしゃっているわけだ。 野口さんがリードする会話に、うん、うんと、うれしそうにうなずいている高橋さんのような人がいたり、コンサート会場には、 メンバーの奥さんや子供たちがいっぱいだったり、澄水園という施設でのボランティア演奏もやっていたり、そして、 いつも支えてくれる家族と一緒の慰安旅行を計画したり、そういったところから、このバンドのあたたかいサウンドは 生まれてくるのだと思う。 82年から2年半在籍したという本誌の筆者としておなじみの成田正さんも聴きに来られて、コンサートは最高に盛り上がった。 このバンドのサウンドがあれば、どんなに寒い冬も少しもこわくない。 ぼくは、そう思う。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ジャズライフ】1990年2月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自薦&他薦の「こんなアマバンご存知ですか」 ●今月はマンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラ(東京都) 結成15年!全国ツアーも大成功 アッというまの15年だった。 長島茂雄現役引退の昭和49年、今に至るリーダー小林正家の呼び掛けに、中央・明治・立教等の学生バンドOB・現役が集まり 小林バンドとして発足。 2年後、毎週月曜日の夜練習をすることで、マンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラと名のるようになった頃から、 メンバーの気持ちの中で"マンデイ"の存在が段々大きくなってきたような気がする。 今から思えば、最初の5年間はメンバーの固定化とバンドの方向性についての手探りの時代。 次の5年間は現在のコンサート・マスター富安敦も加入しメンバーも充実、ベイシー・サウンドを追求しようという 方向性も確認し合った発展の時代。 10周年記念として約700枚も売りまくったというか、配りまくったLPレコードの自主制作も宴会の酒飲み話から始まったという 勢いのある時代でもあった。 そのレコードがジャズ雑誌には紹介されるわ、NHK-FMのジャズ番組で放送されるわ、 とにかく予想以上の反響に驚いてしまったが、かえってそれで妙に安心してしまったのか、社会人として 仕事の比重が大きくなってきたせいなのか、それから数年間はもう一つ階段を昇りきれないもどかしい時代を迎えることとなった。 そうした中での昨年7月、発足当初から加盟していた日本アマチュアビッグバンド連盟(JABA)の主催するビッグ・バンド・ シンポジウムで受けたtbの新井英治氏の具体的なクリニックは、我々のもどかしさを一掃させるきっかけとなった。 以来同氏に月1回定期的にクリニックを受けるようになってから"音の楽しみかた"を少しずつではあるが感覚として 分かり始めたようだ。 楽しむ時代を迎えつつあるのなら嬉しいのだが・・・・・。 さて、結成15周年目の今年"コンサート・ツアー・イン・ジャパン"という大袈裟な タイトルのもと、だてに長いことバンドやってないゾとばかりに全員の人脈を掘り起こし、左記のようなスケジュールになった。 たとえ全て参加できなくても、共通の達成感があり、いつもと違う人たちの前で演奏する刺激、各地のアマチュア・バンドと ジョイント演奏する楽しさを味わえればとの今回の企画は結果的には大成功であった。 酒を飲まない新年総会、全員によるアンケート、月1回のパートリーダー会議などを通し"全員参加のマンデイ"らしい試行錯誤を 繰り返しながらのこの結果に、我々は秘かな自負を持っている。 もちろん、家族の協力と関係者の好意なしには今の我々はなかった。 この場で最大の感謝の意を表したい。 われわれのこれからの夢はあと15年続けて子供たちの世代と音楽を楽しむこと。 そしてその後も15年続けられればひょっとすると、孫たちの世代と楽しめるかも知れないということ。 われわれにとっての"一生モンのオモチャ"は音楽であり、それを見つける事のできた幸せをつくづく思う。 それにしても・・・・・・・アッという間の15年だった。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【スイングジャーナル】1988年1月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
READER' VOICE アマチュア・ビッグ・バンドとの交流・・・増田一郎(バイブ奏者) 学生アマチュア・バンドとは別に、社会人バンドの動きが活発化しており、中にはプロ顔負けのビッグ・バンドも存在している。 しかしこうした人達の活動はあまり知られていないのが実状だろう。 たまたま鶴岡市のニュー・サウンズ・オーケストラ、東京のマンデイ・ナイト・ジャズ・オーケストラという、 2つの社会人ビッグ・バンドにゲスト出演の機会を得たので、そのサウンドについて記してみたい。 共通点はいずれもベイシー・ナンバーを主力としている事だ(学生バンドもこの風潮がある)。 ただし譜面の入手が困難らしく、写譜ミスの多い海賊版相手に悪戦苦闘している。 その辺りがネックとなっているようだが、ニュー・サウウンズ・オーケストラでは、私の書いた5曲と、 小川俊彦君に依頼した1曲の合計6曲を新たに演奏したが、ベイシー物の難解な譜面より、 アンサンブルの点ではかなりの実力を発揮した。 各セクションにしっかりした人がいるのもこのバンドの強みだろう。 一方東京側ではベイシーもの一偏倒でセマってはいるものの、少し背伸びをしすぎているようにも思える。 各々の実力は平均レベルにあるので、セクションさえまとまればかなりのサウンドになるだろう。 特筆したいのはすぐれたベース奏者がいることで、この人はプロでも即戦力で使えるだろう。 音楽を職業としないこうした人達が、ジャズを根底から支えていることも否定できない事実であり、 多くの社会人バンドとの前向きな交流が、ジャズ発展の一つの要素となるのではなかろうか。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【スイングジャーナル】1984年2月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LP "BLUE & SENTIMENTAL" ディスクレビュー 自主制作アルバムを作った社会人ビッグ・バンドの心意気 ジャズ以外のナンバーもあくまで"仕事"と割り切らなければならないプロに比べて、アマチュア・ビッグ・バンドは 自分たちの好きな音楽をじっくり演奏できる点で幸せかもしれない。 特に近年、学生ビッグ・バンドの成果には目ざましいものがあるが、さて毎年卒業していく学生たちははどうしているのだろうか。 社会人として1〜2年も過ぎれば昔の情熱が甦ってきて、仲間と共にバンドを結成してジャズを楽しんでいる人も多く、 各職場単位で作っているビッグ・バンドも多い。 そんな中でも74年に結成以来、様々な会社から愛好者が集まって活動している東京の"マンデイナイト・ジャズ・オーケストラ"が、 結成10周年を記念して自主制作アルバム「ブルー&センチメンタル」を作った。 練習日が月曜の夜ということからその名を付けたという同ビッグ・バンドは、カウント・ベイシーを中心とした4ビート・ナンバーによる 伝統的なビッグ・バンド・サウンドを追求している。 特に昨年は、ベイシーをとことん追求するという活動方針もあり、その成果として今回のレコードでもタイトル曲の他、 <ディスコモーション><イン・ア・メロー・トーン><サテンドール>など全9曲をベイシーのレパートリーでそろえている。 アマチュア・バンドの弱点ともいえるソロイストも充実しており、よくまとまったサウンドに 社会人バンドの心意気が十二分に感じられる。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【スイングジャーナル】1983年7月号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャズ・ペンション『3361BLACK』紹介(※抜粋) Mondaynight Jazz Orchestraのリハーサル 5月3日から3日間『3361 BLACK』はビッグ・バンドの厚い音でにぎわった。 アマチュア・バンドのマンデイナイトの連中がリハーサルにやってきたのだ。 家族を持つ社会人がリハーサルのため連休の3日をつぶすという熱意にまず感動する。 リーダーの小林正家(まさや)氏はポリドールで経理を担当し、トロンボーンを吹く。 彼の話を聞くことにしよう。 「もとはといえば、学生バンドにいた連中が、社会人になって楽器をはなせなくて、昭和49年6月にバンドを結成しました。 学生バンド仲間で交流があったものですから、中央、明治、立教の連中が中心になっています。 ほとんどが会社員、公務員です。 練習は週1回の月曜、「代々木八幡のセオリ・スタジオ」を使っています。 2年前から東京都社会人ビッグ・バンド連盟に加入、この定期コンサートに出ています。 うちの定期コンサートは年1回エピキュラスで行っています。 同メンバーで、できるだけ長続きさせたいし、アマチュアで音楽的に日本一のバンドを目指しています。 ここ『3361 BLACK』のように、マスターがジャズに理解のあるところで集中的リハーサルができるのはうれしい。 みんなよく集まってくれますよ。 東京から近いですから、ほかのバンドでもでいぜい利用されるといいのではないでしょうか」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【サンデー毎日臨時増刊】1982年10月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マンデーナイト・ジャズオーケストラ 「フルバンドの魅力?誰かがいったようにスイングがなければ意味がないってこと。仕事で張りつめてたものが楽器を吹くと開放される」 という小林代表はトロンボーン奏者である。 昭和49年 大学のバンド仲間が集まって結成して以来18人の顔ぶれはほとんど変動なし。 平均年齢28歳 ボーカルとピアノが女性。 カウント・ベーシー それが彼らの神様だ。 毎月曜 レッスンを重ね 年1回コンサートを開く。 結婚式やダンスパーティーで演奏もするが 目指すはあくまで音楽性の追求。 東京都ビッグバンドの一員で 専門家からの評価は高い。 "日本一のアマ・バンド"の夢にまっしぐら。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【バンドジャーナル臨時増刊】1980年 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Amateur Big Band Report
|